子のため親のための少年野球チームの選び方〜総論

 

 

後悔先に立たず

 

 

 

こんにちは。
『テックロ野球研』のテックロです。

 

 

今回は「子のため親のための少年野球チームの選び方」について持論を語りたいと思います。

 

 

*長文ですが子供と親の両方にとって大事なことなのでしっかり読んでください

 

 

 

 

「僕、野球やりたい!」

 

子供がそう言ってきたとき。

 

若い頃に野球をしていたお父さんはとても嬉しいでしょう。
また、そうじゃない親御さんも、我が子がスポーツをやってみたいと言い出したらやっぱり嬉しいことではないでしょうか?

 

「それならば」

 

と、さっそくチームを探すことになります。

 

 

でも、ちょっと待ってください。

 

チームを選ぶとき、「家から近いから」とか「小学校の友達が入っているから」などといった安易な理由でチームを選んでしまうと、後でとんでもなく後悔することになるかもしれませんよ・・・

 

 

 

 

チーム選びを慎重にしなければならない理由

 

 

入団するチーム選びはたっぷりと時間をかけて慎重に判断しなければなりません。
その理由を簡単にまとめてみます。

 

 

子供に関わること

 

@ 練習が厳しい→子供がついていけるのか?
A 実は指導者が暴言・暴力を使っている→子供の成長にとってむしろマイナス(厚生労働省の調査
B 監督・コーチの指導内容が古くて間違っている→子供は上達しないどころか怪我をするリスクがある

 

 

親に関わること

 

C 親当番が大変→そもそも自分ができる範囲の当番内容なのか?
D 定額の部費以外の費用もかかる(遠征費など)→そもそも支払えるのか?
E 保護者の間でのトラブルが多い→耐えられるのか?

 

 

他にもありますが、特に重要なのが上記の6つです。

 

入団してみて大後悔といったことは本当によくある話です。

 

 

とりあえず入ってみて合わなかったら辞めればいい」なんて発想は厳禁ですよ。
親が嫌になっても子供がそのチームを気に入ってしまうケースもあります。
親の都合で勝手に辞めさせるのは子供にとって酷ですからね。

 

 

 

 

 

チームの実態の調査方法

 

 

大抵の少年野球チームは定期的に練習体験会を実施しています。
入団を考えている家庭はまずこの練習体験会に参加して様子をみる、というのが一般的でしょう。

 

でも、いきなり体験会に参加するのはお勧めしません

 

どの少年野球チームも新入団選手を欲しがっています。
なので、体験会に来た子供に対しては「今日は楽しませて、このチームを気に入ってもらおう」という思惑が働きがちです。
普段の練習時と体験会ではチームの雰囲気、練習内容が違うのです。
実際に入団してみたら、全然楽しくなかった、良い指導をしてくれなかった、野球が嫌になった、というケースは多いものです。

 

親に対しても同様。
実際は過酷な親当番や多大な金銭負担があるにもかかわらずそれは隠して「大丈夫ですよ〜、できる範囲でのご協力をしていただければ〜」などと甘い誘い言葉で落としに来るチームも少なくないようです。

 

だから体験会に行く前にチームの実態を調べるべきなのです。

 

 

1 子供のための調査

 

 

まずは普段の練習、試合の様子をこっそりと見に行きましょう

 

子供のための調査として、これをすることが極めて重要です。
チームの関係者に顔を知られる前に、こっそりと普段のチームの様子を見に行くのです。

 

これで、上記の@〜Bはある程度分かります。

 

まず、@練習の厳しさは、普段の練習を見れば大体わかります。
子供と一緒に練習を見て、ついていけそうかどうかを親子で話し合いましょう。
そこで子供が十分にわかったうえで「やりたい!」と言うのであれば、頑張って続けていけると思います。

 

また、A監督・コーチが暴言・暴力を使っているかどうかも実際に見に行くことである程度分かります。
特に試合の時は監督・コーチの素≠ェ出やすいものです。
試合中に子供たちのミスが出た時にでも、暴言を使わずに子供たちを指導できている監督であれば大丈夫でしょう。

 

 

難しいのがBの判断ですね。
監督コーチの指導が古くて間違っていないか、の判断です。

 

野球の場合、指導方法が昔と今とでは大きく異なっています。
私が野球をしていた昭和の時代には当たり前とされていた指導が、実は間違っていたということはとても多いのです。
古い間違った指導を受けていると、選手は野球が上達しないどころか、肘肩などを故障するリスクが高まります
誤った指導が原因で中学・高校で故障が顕在化し、野球を断念しなければならなくなった選手は数えきれないほど多くいます。

 

そして驚いたことに今なお、古い間違った昭和の指導をしているチームがとても多いのが現状なのです。

 

横浜ベイスターズの筒香嘉智選手も「多くの指導者がアップデートされていない」ことの危険性を訴えています(→筒香氏の主張)。
昭和の野球をしていた古い指導者が、最新の野球理論を全く勉強せずに、自分の経験だけで子供たちを指導しているのです。

 

 

こんなチームに子供を入れるのは本当に危険です。
将来故障が顕在化して子供が絶望のどん底に突き落とされるのはあまりにもかわいそうです。
きっちり見極めてください。

 

 

といっても、野球経験はあるものの最新の野球理論を知らないというお父さんやそもそも野球経験のない親御さんにとっては、その判断は困難だと思います。

 

そこで、練習の際に指導者が以下の言葉を発してないかを、注意して聞いてみてください。

 

 

「上から叩け!」
「脇を締めて打て!」
「正面から入れ!」
「体で止めろ!」
「肘を上げろ!」

 

 

このような言葉を使っている指導者は、アップデートされていない可能性が高いです。
ひとつの判断材料にしていただければ、と思います。

 

→参照「肘を上げろ!の本当の意味

 

 

 

なお、親に子供達の指導をさせているチームもありますが、これも要注意。
監督に任命された特定の(野球経験が豊かな)お父さんコーチならいいですが、練習のお手伝いに来たただのオヤジまでが子供に技術指導していたら危険です。
この種のオヤジ達はたいていYouTube動画などで断片的に知識を入れてそこだけで子供を指導します。
しかし、体系的な理解がないので誤った解釈や伝え方をして結局は子供に変な癖をつけたり、故障のきっかけを作ったりしてしまうのです。
ただのオヤジが勝手に技術指導をしているようなチームは避けたほうが良いです。

 

 

野球は間違った指導で子供が将来故障してしまうリスクが非常に高いスポーツです。
親がしっかりと調査して子供を守ってあげましょう。

 

 

 

 

2 親のための調査

 

 

親にとって特に重要になるのが
C親当番ができるのか?
D費用を支払えるのか?
E保護者間でのトラブル
はないか?の3点です。

 

この中で親当番費用については大抵チームのホームページに書いてあります。

 

しかし、ホームページではかなり割り引いた感じで書いているチームも多いものです。
実際に入団してみたら、想定以上に親の仕事があったり、定額の部費以外にも遠征時の臨時出費、飲み会等の交際費がかさむといった話はよくあります。
また、保護者のトラブルについてはホームページに掲載するはずがありません。

 

だからホームページの内容だけで判断するのは危険なのです。

 

また、インターネットでそのチームの評判を探ってみても、あまり意味はないです。
少年野球チームは人数が限られた狭い世界なので、ネット上に悪いことを書き込むようなリスクを冒す人はまずいません。
だから、チームの悪評はほとんど見つからないし、そして、見つからないからといって安心はできないのです。

 

かと言って、体験会に参加してその場で親当番・費用について質問してもホームページの内容以上のことはなかなか言わないでしょう。ましてやトラブルについてなど・・・

 

 

なので、上記C〜Eに関してはなんとか人脈を使って、そのチームにいる親からの口コミ情報を入手するしかありません。
人脈が少ない方にとっては大変な作業になるでしょうが、後々後悔したくなければ、がんばって探りましょう。
どうしても、人脈が掘れない場合は、体験会に何度も通ってください。
そして、そこにいる複数の保護者達と積極的にコミュニケーションをとり、さり気なく探っていくしかないでしょう。

 

 

以上が、少年野球チームの選び方総論です。

 

次ページ以降にて、年代別の少年野球チームの選び方についてお話しします。

 

⇒「小学校低学年や野球初心者の子供のためのチームの選び方と入団前の準備
⇒「小学校高学年の子供のための野球チームの選び方

 

 

 

 

まとめ

 

 

子供のための調査

 

体験会に行く前にこっそりチームの練習と試合を見に行く。
そして、指導者が暴言・暴力を使っていないか、古い間違った指導をしていないかをきちんと見極める。

 

親のための調査

 

親当番の実態、実際にかかる費用、トラブルの有無はインターネットではなかなかわからない。
人脈を使って、チームにいる親達の口コミ情報を入手するしかない。

 

 

 

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