投手の肩甲骨の可動域の改善メニュー〜怪我を防止しリーチを長くする
可動域
こんにちは。
『テックロ野球研』のテックロです。
野球DVD「ピッチング・スピードアップ・プログラム」の中で森部昌広氏が解説されている肩甲骨の可動域の改善メニュー≠ご紹介します。
肩甲骨の可動域を広げる必要性
@ けが予防のため
ピッチャーを続けていけば疲労の蓄積によって誰しもが潜在的に、あるいは顕在的に怪我を抱えることになります。
故障が多い箇所は肘、肩、そして首。
首は自覚症状が出にくいので選手本人も気が付いていないことが多いのですが、実はピッチャーには首の故障も多いのです。
首、肩、腕の筋肉は連動して動くので、一部分だけが硬直することはありません。
どこかを痛めているということは全体が悪くなっているということなのです。
この状態を放置して投手を続けていると、いつか投手を、そして野球そのものを続けることができないほどの重大な怪我につながってしまいます。
そこで、この状態を改善するためにも、あるいはそのような状態にしないためにも、トレーニングによって肩甲骨の可動域を広げておく必要があるのです。
肩甲骨の可動域が広くなれば、肘・肩・首の筋肉が疲労によって硬直しにくくなり、怪我をしないフィジカルになっていきます。
A リーチを長くするため
ピッチャーはリーチが長い人の方が有利です。
リーチが長ければ長い程、速いボールを投げることができます。
しかし、ここでいうリーチ≠ニは肩から先ではありません。
体全体を
ところが、肩甲骨の可動域が狭いピッチャーは、下半身で生み出したパワーを指先に伝えようとしても、そのパワーが肩甲骨のところで分散されてしまいます。
すなわち、肩から先だけがリーチ≠ニなるのです。
これではどんなに背が高く腕が長くても速いボールを投げることはできません。
もったいないです。
そこで、肩甲骨の可動域を最大限に広げるためのトレーニングを行うことが必要になります。
肩甲骨の可動域の改善するためのトレーニングメニュー
DVDでは肩甲骨の可動域を改善するためのトレーニングとして以下の5つのメニューを紹介しています。
- 猫の姿勢で行う動作(28:08 *再生時間)
- 椅子の座面を利用して行う動作(30:10)
- 立位で行う動作A(32:01)
- 立位で行う動作B(33:01)
- 仰臥位(ぎょうがい)で行う動作(34:24)
この中から、猫の姿勢で行う動作と立位で行う動作Bをテックロが実践してみます。
猫の姿勢で行う動作
まず、床の上にに四つんばいになります。
四つんばいの姿勢は、腕と太ももが床に対して垂直になるようにします。
この時、
背中は基本的に水平を保ちます。
この状態から
動作@ 肩甲骨をできるだけ広げる
次に
動作A 肩甲骨をできるだけ引き寄せる
この動作@とAを反復します。
お、結構気持ちがいい・・・
これ、中年の肩こり解消にもよさそうですね。
このトレーニングの注意点
とにかく、肩甲骨を最大限に広げて、最大限に引き寄せる。
ゆっくりやっていいです。
回数は、最初は10回くらいから。
慣れてくれば(肩甲骨がスムーズに動くようになれば)30回から50回程度やってくださいですね。
立位で行う動作B
まず、指先を両肩に置きます。
そして、指先が肩から離れないようにして、
肘で大きく円を描くように動かします。
体の前では肘と肘がこするように
上に上げて
力コブの部分が耳をこするように
大きく回す
反対からも回しましょう。
後ろから前へ
このように指先を肩につけた状態で腕を回すことで肩甲骨が強制的に動かされます。
このストレッチを繰り返すことで、肩甲骨がスムーズに動くようになっていきます。
なお、ラジオ体操などで腕を伸ばしたまま単に回す運動がありますが、これでは肩甲骨は大きくは動きません。
指先を肩につけておくことが重要なのです。
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