投手の肩周り筋肉強化トレーニング〜腕の振りの速度を高めて球速アップ
多角的に鍛える
こんにちは。
『テックロ野球研』のテックロです。
野球DVD「ピッチング・スピードアップ・プログラム」の中で森部昌広氏が解説されている投手の肩周り筋肉強化トレーニング≠ご紹介します。
ピッチャーが肩周りの筋力を鍛えなければならない理由
前のページで、投手が肩甲骨の可動域を広げなければならない理由を説明しました。
可動域が狭いとリーチ≠ェ短くなってしまうからです。
だから、可動域を広げるためのトレーニングをしなければならないのです。
でも、それだけでは足りません。
肩甲骨の可動域を広げて滑らかに動くようになったら、次は肩甲骨を動かすこと自体で大きなパワーを作り出す必要があります。
下半身で生み出したパワーをさらに増強するというイメージです。
そして、そのためには肩周りの筋力を鍛えなければならないのです。
プロ野球選手はもちろんのこと、高校野球でも球速が早いピッチャーはピッチング動作において腕の振りがとても速いです。
そして、腕の振りが速いピッチャーは肩周りの筋肉が大きいのです。
マッチョ≠ニいう意味ではありません。
ピッチングを効率的の行うために必要な筋肉だけが大きいのです。
そしてこの筋肉は必ずしも生まれ持ったものではありません。
現代のスポーツ科学のもとでは筋肉は計画的に形成することができます。
つまり、正しいトレーニングを行うことによって、速球派投手に必要な筋肉を手に入れることはできるのです。
ピッチャーとしての肩周りの筋力を鍛える際の注意点
速球派投手になるためには肩周りの筋肉をバランスよく鍛えなければいけません。
例えば、肩周りの筋肉を増強するための典型的なトレーニングとして「腕立て伏せ」があります。
しかし、腕立て伏せばっかりやっても肩周りの前方部分しか鍛えられません。
後ろ側の筋肉も鍛えないとバランスが悪くなり、速いボールを投げるという結果には結びつかないし、逆に怪我をする大きな要因となってしまいます。
筋肉のアンバランスな発達はパフォーマンスを下げ、大きな故障につながるのです。
投手としての筋肉は多角的に鍛えなければなりません。
効率的な投球動作をするために必要な筋肉を計画的に形成する必要があるのです。
速球派投手に必要な肩周りの筋肉強化トレーニングメニュー
「ピッチング・スピードアップ・プログラム」では速球派投手に必要な肩周りの筋肉強化トレーニングとして以下のメニューを紹介しています。
- 高い鉄棒にぶら下がって行う動作A(39:54 *再生時間)
- 高い鉄棒にぶら下がって行う動作B(40:44)
- 高い鉄棒にぶら下がって行う動作C(41:31)
- 高い鉄棒にぶら下がって行う動作D(42:17)
- 低い鉄棒を利用して行う動作A(44:07)
- 低い鉄棒を利用して行う動作B(45:19)
- 低い鉄棒を利用して行う動作C(46:09)
- 低い鉄棒を利用して行う動作D(46:59)
- 低い鉄棒を利用して行う動作E(48:37)
- 低い鉄棒を利用して行う動作F(49:35)
- 低い鉄棒を利用して行う動作G(50:21)
- 低い鉄棒を利用して行う動作H(51:18)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作A(52:17)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作B(53:30)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作C(54:26)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作D(55:45)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作E(56:57)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作F(58:13)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作G(59:26)
- 軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作H(1:00:10)
この中から軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作A、Gをテックロが実践してみます。
軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作A
まず、このように横向けに寝て、手に軽量ダンベルを持つ
肘を体幹部にくっつけて、手に持ったダンベルを上に上げる
この状態がスタート
ここからダンベルをゆっくりと下におろしていく
水平の位置でとめる
この範囲の中でダンベルの上げ下げの動作を反復する
この範囲を超えて動かすと正常な可動域を超えてしまうのでダメです。
注意点
勢いをつけて動作を反復してはいけない。ゆっくりと動く
上に上げた際に、肩が開いて後ろ方向に体が傾いてはダメ
腕だけを動かす。体が動いてはダメ
軽量ダンベルを用いて行う肩周り筋力強化の動作G
両手にダンベルをもって立ち、上体を前に倒す。
ダンベルを持った手の甲を前方に向けておろす
ここから、手を伸ばしたまま正面に向けてダンベルを持ち上げる
できるだけ高いポジションまで持ち上げる
ここがトップの位置
ここからゆっくりとダンベルを降ろす
おろす時に力が抜けては効果が減少するので、脱力しないように完全に下まではおろさないように気を付ける
この範囲で上下運動を繰り返す
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